「断絶の時代」その2
2009.03.15 Sunday 22:07
過去の記事で「その1」は何回かあったが「その2」を書くのはこれが始めてでは無かろうか.(^_^;)
今日はYouTubeで公開されているSBI大学院大学の講義「イノベーションの経済学」(池田信夫) を少し見てみたのだが,断絶の時代と似たような内容だなと感じたので「その2」を書くことにした.
今日はYouTubeで公開されているSBI大学院大学の講義「イノベーションの経済学」(池田信夫) を少し見てみたのだが,断絶の時代と似たような内容だなと感じたので「その2」を書くことにした.
「断絶の世紀」でいう断絶(discontinuity)とは経済・社会において従来の延長上にない変化を表している.ドラッカーはこの本の中で次のように述べている.
第一次大戦前の50年は発明の時代であったが,その後の50年は新たな産業を興すよりも既存の産業を大きくしていく時代であった.発展はしたが,産業構造自体は第一次大戦の時と変わっていない.だが今後(つまり,1968年から)50年の間に産業構造の変化を含めた不連続な変化が起こるだろう,と.
さらに,18世紀には知識ではなく「経験」を元にして技術・産業が発展してきたが,今後起こる変化は20世紀の知識を元にしたものとなるだろうと述べている.
この前提を元に,第1部で企業家精神(つまりイノベーションを起こすための組織論・行動論など),第2部の後半で『均衡』を扱う経済学がイノベーションのダイナミクスにあっていないこと,第4部で知識労働が取り上げられている.
上で書いた「イノベーションの経済学」の最初の方を見てもらうと,まさにこのあたりの話が出てきている.
順番に動画を見ても良いのだが,講義録↓として活字化された物もある.
池田信夫 blog: イノベーションの経済学 講義録
かつて「知(エピステーメー(ἐπιστήμη))」と「技術(テクネ(τέχνη))」は全く別の物であった.知識も技術も口から口へと伝えられたため互いに広まることが無かったのだが,グーテンベルクの活版印刷以降両者が近づいていくことになる,というような話が出ている.
断絶の時代の中に「利益」が「不確実性のコスト」であるという記述が出てくる.この部分はいまいち明確には理解できなかったのだが,不確実なこと(イノベーション)にチャレンジしても必ず成功する訳ではないのだから,十分な利益が見込めるものでないとダメだ,という解釈で良いのだろうか.
第一次大戦前の50年は発明の時代であったが,その後の50年は新たな産業を興すよりも既存の産業を大きくしていく時代であった.発展はしたが,産業構造自体は第一次大戦の時と変わっていない.だが今後(つまり,1968年から)50年の間に産業構造の変化を含めた不連続な変化が起こるだろう,と.
さらに,18世紀には知識ではなく「経験」を元にして技術・産業が発展してきたが,今後起こる変化は20世紀の知識を元にしたものとなるだろうと述べている.
この前提を元に,第1部で企業家精神(つまりイノベーションを起こすための組織論・行動論など),第2部の後半で『均衡』を扱う経済学がイノベーションのダイナミクスにあっていないこと,第4部で知識労働が取り上げられている.
上で書いた「イノベーションの経済学」の最初の方を見てもらうと,まさにこのあたりの話が出てきている.
順番に動画を見ても良いのだが,講義録↓として活字化された物もある.
池田信夫 blog: イノベーションの経済学 講義録
かつて「知(エピステーメー(ἐπιστήμη))」と「技術(テクネ(τέχνη))」は全く別の物であった.知識も技術も口から口へと伝えられたため互いに広まることが無かったのだが,グーテンベルクの活版印刷以降両者が近づいていくことになる,というような話が出ている.
断絶の時代の中に「利益」が「不確実性のコスト」であるという記述が出てくる.この部分はいまいち明確には理解できなかったのだが,不確実なこと(イノベーション)にチャレンジしても必ず成功する訳ではないのだから,十分な利益が見込めるものでないとダメだ,という解釈で良いのだろうか.
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