海洋研究開発機構(JAMSTEC) 横浜研究所一般公開
2009.11.07 Saturday 21:04
京急の中吊り広告で見て面白そうだったので,今日はJAMSTEC 横浜研究所の一般公開に行ってきた.研究所の一般公開は,子供向けと大人向けの2つのやり方があるが,ここは大人向け.
朝起きたら既に9時半で,朝10時からの気候変動のセミナーには全く間に合わなかったが,午後の2つのセミナーは聞くことができた.
朝起きたら既に9時半で,朝10時からの気候変動のセミナーには全く間に合わなかったが,午後の2つのセミナーは聞くことができた.
研究所へは杉田駅から商店街を抜けて国道16号に出て少し南に行く.地図で見て結構遠いかと思ったら案外近かった.
展示は少なめで,開催されているサイエンスカフェやセミナーで話を聞かないと面白くないのだが,どれも並行して開催されているのと,カフェは整理券が必要なので計画を立てて行動しないとダメっぽい.
で,無計画な自分はいきなり最初から入り口と反対へ進んで駐車場で展示していた検層設備を見つつ,横から入場.というか,配られた案内図が解りづらい.建物は書いてあるが,門が書いてないので,どっち向きに書かれた図なのかがわからず,素で迷った.
無計画に適当に人の来る方向へ行ったら入り口について一安心.それから2Fへ進み,しんかい6500の展示を見る.展示があったのは『映像展示室』の2階で,中央が吹き抜けになっていて映像展示を見下ろすことができる.
映像展示室の中央には『半球スクリーン』がある(本記事最初の写真).これは半球状のスクリーンに地球上のデータを映し出すもの.スクリーンの手前に地球の絵が描かれた巨大トラックボールが置かれていて,それを回すと地球の映像も回って見たい場所が見える仕組みだ.本当はこの『グリグリ感』を動画でお見せしたかったのだが,普段使っているCASIO EX-V8が不調で電源投入ができなかったため動画は無し.カメラ2台持っていて良かった... (今考えれば,Finepix F710でも短時間なら動画撮影できたな)
うろうろしていたら,午後のセミナー開始のアナウンスが入ったのであわてて会場へ向かう.講演のタイトルは「深海のオアシス-海底温泉とともに生きる不思議な生物-」.地下からの熱水が噴き出している熱水域と,インド洋での熱水域の新発見,そしてそこに住む甲殻類(主にユノハナガニ)の生態の話だった.
深海魚を地上に引き上げると気圧差で浮き袋が爆発してしまうと思いがちだが,超深海にはそもそも浮き袋がない(浮く必要がない),あるいは油が入っているらしいので,圧力が低くても温度を下げれば飼育できるというのは興味深かった.
ユノハナガニが飼育中に産卵することがあっても孵化したことが無かったのだが,日本科学未来館において常温の展示室で来館者に見せているうちに温度を上げると孵化することに気づいたらしい.それを元に「抱卵したユノハナガニは地熱の高い岩の奥の方にいるのではないか?」と考えて調べたら見事見つけることができたという話を聞いて,思わず萩尾望都の「スターレッド」で地下のある特定の場所でしか子供が生まれ育たないという設定を思い出してしまった.
講演が終わったら,いよいよ地球シミュレータ.ツアーが抽選とあったので見られないかと思ったのだが,見学室(4F)から見下ろすのは自由だった.と言っても,データセンターと同様にでかいコンピュータが並んでいるのを外から見ても面白いわけではない.
見学ツアーはその内部に入れてくれるもののようだ.自分が見に行ったときは子供たちが赤いヘルメットをかぶっていた.データセンターの中に入りたがるなんて酔狂な...とは思ったけど言ってない.
それからぶらぶらと展示を見て回るうちに3回目のセミナーの時間.「地震発生帯の理解へ向けた『ちきゅう』の活躍:南海掘削ステージ2」.プレート型地震の発生メカニズムにおける,固着領域を掘削船「ちきゅう」を使って取り出そうというプロジェクトの話.
参考: WIRED VISION 探査船『ちきゅう』、南海トラフの深海掘削に成功(動画)
プレートの沈み込み面にはずるずると滑る領域と,引っかかって通常は動かない領域『アスペリティ』がある.東北の方にあるアスペリティは小さく,南海トラフのそれは大きい.高知沖の南海,中部の東南海,そして東海の3つがある.
これまで1km程度の掘削を何カ所かで行っていて,先月赤色泥岩と玄武岩の境目を綺麗に採集することができたとのこと.そしていよいよ次は7kmにあるアスペリティを採取し,その後その穴に計測器を入れて直接地震発生場所を観測する計画だそうだ.
この3回目の講演は本編は30分くらいで終わってしまった.自分も昼前に入った後何も食べておらず頭がくらくらしてきたので,これが終わった後16時前には帰路についた.
ちなみに,2回のセミナーはどちらも聴講者はまばらで50%も席が埋まっていなかった.調べてみるとこのセミナーは研究所の公開とは関係なく毎月行われているらしい.今日の開催で既に103~105回.
↓写真いろいろ
展示は少なめで,開催されているサイエンスカフェやセミナーで話を聞かないと面白くないのだが,どれも並行して開催されているのと,カフェは整理券が必要なので計画を立てて行動しないとダメっぽい.
で,無計画な自分はいきなり最初から入り口と反対へ進んで駐車場で展示していた検層設備を見つつ,横から入場.というか,配られた案内図が解りづらい.建物は書いてあるが,門が書いてないので,どっち向きに書かれた図なのかがわからず,素で迷った.
無計画に適当に人の来る方向へ行ったら入り口について一安心.それから2Fへ進み,しんかい6500の展示を見る.展示があったのは『映像展示室』の2階で,中央が吹き抜けになっていて映像展示を見下ろすことができる.
映像展示室の中央には『半球スクリーン』がある(本記事最初の写真).これは半球状のスクリーンに地球上のデータを映し出すもの.スクリーンの手前に地球の絵が描かれた巨大トラックボールが置かれていて,それを回すと地球の映像も回って見たい場所が見える仕組みだ.本当はこの『グリグリ感』を動画でお見せしたかったのだが,普段使っているCASIO EX-V8が不調で電源投入ができなかったため動画は無し.カメラ2台持っていて良かった... (今考えれば,Finepix F710でも短時間なら動画撮影できたな)
うろうろしていたら,午後のセミナー開始のアナウンスが入ったのであわてて会場へ向かう.講演のタイトルは「深海のオアシス-海底温泉とともに生きる不思議な生物-」.地下からの熱水が噴き出している熱水域と,インド洋での熱水域の新発見,そしてそこに住む甲殻類(主にユノハナガニ)の生態の話だった.
深海魚を地上に引き上げると気圧差で浮き袋が爆発してしまうと思いがちだが,超深海にはそもそも浮き袋がない(浮く必要がない),あるいは油が入っているらしいので,圧力が低くても温度を下げれば飼育できるというのは興味深かった.
ユノハナガニが飼育中に産卵することがあっても孵化したことが無かったのだが,日本科学未来館において常温の展示室で来館者に見せているうちに温度を上げると孵化することに気づいたらしい.それを元に「抱卵したユノハナガニは地熱の高い岩の奥の方にいるのではないか?」と考えて調べたら見事見つけることができたという話を聞いて,思わず萩尾望都の「スターレッド」で地下のある特定の場所でしか子供が生まれ育たないという設定を思い出してしまった.
講演が終わったら,いよいよ地球シミュレータ.ツアーが抽選とあったので見られないかと思ったのだが,見学室(4F)から見下ろすのは自由だった.と言っても,データセンターと同様にでかいコンピュータが並んでいるのを外から見ても面白いわけではない.
見学ツアーはその内部に入れてくれるもののようだ.自分が見に行ったときは子供たちが赤いヘルメットをかぶっていた.データセンターの中に入りたがるなんて酔狂な...とは思ったけど言ってない.
それからぶらぶらと展示を見て回るうちに3回目のセミナーの時間.「地震発生帯の理解へ向けた『ちきゅう』の活躍:南海掘削ステージ2」.プレート型地震の発生メカニズムにおける,固着領域を掘削船「ちきゅう」を使って取り出そうというプロジェクトの話.
参考: WIRED VISION 探査船『ちきゅう』、南海トラフの深海掘削に成功(動画)
プレートの沈み込み面にはずるずると滑る領域と,引っかかって通常は動かない領域『アスペリティ』がある.東北の方にあるアスペリティは小さく,南海トラフのそれは大きい.高知沖の南海,中部の東南海,そして東海の3つがある.
これまで1km程度の掘削を何カ所かで行っていて,先月赤色泥岩と玄武岩の境目を綺麗に採集することができたとのこと.そしていよいよ次は7kmにあるアスペリティを採取し,その後その穴に計測器を入れて直接地震発生場所を観測する計画だそうだ.
この3回目の講演は本編は30分くらいで終わってしまった.自分も昼前に入った後何も食べておらず頭がくらくらしてきたので,これが終わった後16時前には帰路についた.
ちなみに,2回のセミナーはどちらも聴講者はまばらで50%も席が埋まっていなかった.調べてみるとこのセミナーは研究所の公開とは関係なく毎月行われているらしい.今日の開催で既に103~105回.
↓写真いろいろ
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