夏は夜
2006.09.02 Saturday 22:38
枕草子で清少納言が書いたとおり,(9月になってしまったが)夏は夜.
日中の突き刺すような日差しは地球の反対側へと去り,日がとっぷりと暮れた後は秋の風が吹き抜ける.
今日は満月というわけではないが,埃をかぶっていた三脚を取り出して月夜の水面を撮影すべく海へ向かった.
いつもの通りだらだらして昼寝したら夕刻.biglobeストリームにて期間限定で公開されているメーテルレジェンドを一通り見てから,体を動かさないとダメだと思い立って海まで走る.つもりが途中でこける.
手の甲をすりむいて肩で内出血したが,がんばって海まで行く.海岸では最後の夏を楽しむべく花火に興ずる家族.そして天上には輝く月.直前に見たメーテルレジェンドを思い出して「ああ,月を見ても何の感動も起こらない.これでは機械化人と同じだ」などとくだらないことを考えながらも水面に揺らめく月光を見ているうちにふと写真を撮ろうと思い立ち,家にカメラと三脚を取りに帰った.
海岸に戻るとお約束のように月が雲に隠れている(T_T).でも雲が流れるのでそのあと1時間くらい撮ったり待ったり試し撮ったりと繰り返してきた.その間に雲も動くが月も動く.終わりの方が月明かりが海岸沿いのテトラポッド付近に来て良い構図になったと思う.
月は白いというイメージがあったのだが,写真に撮ると明らかに赤く映る.沈み掛けた太陽が赤いのと同じ原理だとは思うが,月は直接見ても全然赤く感じないのが不思議だ.
といいつつも,上の最後の写真は青い(左の写真も).これは意図的にホワイトバランスを「白熱灯」に設定した物.現物の色とは異なるが,どちらかというとこれの方が記憶色に近い感じがする.
それと今回は海岸の大きな階段になっているところで撮影したのだが,下が水平でないので水平の調整が難しい.撮影→再生→三脚の調整を何回か繰り返したのだが,これはデジカメだから出来る技だ.
月だけでなく星も映っていると思うかもしれないが,それはカメラのノイズ.海にも映っているしどの写真でも位置が同じ.しかし雰囲気が盛り上がるならそれでよし.
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