長期分散投資元年(予定)
2007.12.19 Wednesday 06:06
会社の人の影響もあって,最近(急に?)話題になっている長期分散投資を始めようと思う.
4年半前に証券口座を作ったものの,株には手を出さずに放置していたら特定口座を取り消されたので,特定口座の申請からやり直し中.
4年半前に証券口座を作ったものの,株には手を出さずに放置していたら特定口座を取り消されたので,特定口座の申請からやり直し中.
Yahoo BB掲示板におけるソフトバンク株を巡る口論を見たのが2002年の末頃.
証券口座を作って訳もわからず海外債券の投信を買い,買った瞬間に値下がりしてショックで放置したのが4年前.半年後くらいに価格が落ち着いた頃にこわいのでちょっとだけ買ったのが上のもの.
そしてその年の年末のある朝,ソフトバンク株を3000円(当時)で買おうとして朝市場を見た.するとすごい勢いで売り込まれていたので買うのをやめたのだが,後から見ると自分があきらめた5分後に急反転.その後4年間放置.放置している間に株価がぐんぐん上昇したが何の恩恵も受けず,特定口座も未使用のため廃止されて今日に至る.
なぜ株式市場が上昇を続ける中で株式には手を出さなかったかというと,2004年の2月頃に株価が下がったとき,「債券との裁定」が理由との記事を見て,資本は世界の市場を渡り歩いていると認識.たとえ日本株が上昇したとしても,それは外からの資金流入があっただけであり,それが去っていけばまた下がってしまう.そしてその流れは自分ではコントロールできない.だから株を買っても見えない流れに押し流されるだけだと考えたから.
そして,そのときは「優良株を買わないと値上がりしないから,購入対象の会社について徹底的に調べなくてはならない」と思っていた.そして出た結論が「時間がもったいない」.情報を集めるのにかかる時間は同じでも100株買う人と1万株買う人では100倍の差がある.つまり投入時間あたりの期待リターンが少ないなら薄いと判断した.
3つめの理由が,株式が本質的に投機ではなくて「投資」である理由が理解できなかったからだ.債券はお金を貸せば利子を付けて返してもらうという話なのでわかりやすい.しかし株は上場したら配当は出る物の上下動が会社自体と何の関係があるのかわからなかったからである.
さらにNHKか何かで見たLong Term Capitalの破産と現代の金融の特集において,投資顧問会社でコンピュータが常時価格を監視して,独自のアルゴリズムで自動的にSELL/BUYの注文を出しているのを見たら,とうてい手作業でかなう相手ではないと思ってしまった.
その後ライブドアの急落とか今年のサブプライムとかいろいろあっても無関係だったが,ごく最近「アセットアロケーション」の話を知って「これだ!」と思った.簡単に言えば資産クラスの構成比率だけでリターンの8割は決まってしまうと言うもの.(これは年金基金の運用で取られている手法)
商品価格の高騰やドル安ユーロ高,信用の拡大と収縮など最近の事例を見ると,お金の真の価値は常に揺れ動いている物だと再認識.それならば世界中に分散投資した方がリスクが少ないと考えた.
図書館で借りた「内藤忍の資産設計塾 実践編」や各種ホームページを参考に理解したのは以下の点.
1. 長期的に見れば市場の揺らぎは吸収されるので,コストの高いアクティブファンドは避けて,できるだけコストの安いインデックス追従型商品を選ぶ.
2. 最初は投信で,単位がたまったらETF等に切り替えて運用するのがよい.
3. 人によってとれるリスクが異なるので分散比率は異なるはず.だから全部入り分散投資ファンドではなく,個別のファンドで各自の配分比率を求めるべき.
4. 資産クラス間の相関(共分散)とボラティリティ(分散)を計算することで変動幅と期待リターンをコントロールできる
5. 資産比率を管理し,定期的にリバランスすることでより高いリターンが期待できる
と,そんなことを考えていたらイートレードで来年から「住信-SBI資産設計オープン」が設定されるとのバナーが目に入った.見てみると6種類のインデックスを低コストで運用.さらに,全部入りファンドの他に6種を別々に分離したファンドを使って好きな資産構成を構築できる.まさに王道.
世界的に見るとアメリカで各種インデックスのETFが上場されてなんかETFブームみたい.コンピュータの性能向上により,インデックスをリアルタイムで計算して売買注文を自動で出すことで指数ETFの上場が可能になったらしい.
ちなみに,株に手を出さなかった理由のいくつかはこの方法では解決されている(と理解している).
1. 資金がが世界中を駆けめぐる点
ファンドはその性質上,リターンを見込めない状態で資金放置ができない.そのため,何かを売ったら代わりに別の物を買う必要がある.部分的に見れば市場から退場したように見えても,世界的に見れば動いていない(相殺される).同様にインデックス買いならば,市場内部の資金流動は相殺されるから気にしなくてよい.
2. 株が本質的に投資である点
限られた資産を奪い合う土地や金とは異なり,株式は人への投資.これまで各種の生産性向上や新たな知識によるサービスレベルの向上が行われてきている.また,会社そのものの仕組みや経済の構造から株は本質的に意味のあるものと認識されている.
3. 少額投資が時間の無駄という点
過去のデータと目標点を決めたら,あとは機械的に積み立てるだけなので調査コストが非常に少ない.そのため少額から始めても理にかなっている.
リスク・リターンのバランスや毎回の投入金額はプログラムを作ればコンピュータに計算させられるので,さらに時間の短縮が図れる.それに何をどう計算するかが明確なので個別銘柄選択とは異なり「迷い」が無い.
ただ,信用創造・信用収縮による実質的価値の変動を回避する方法についてはよくわかっていない.ただ,その点は長期的積み立てではリスクが分散されると考えてよいかもしれない.
ちなみに,会社で話題に上ると書いたのはどこどこの業界が今後良さそうとかどの株がよいとか,要するに自分が最初に書いた「時間がもったいない」というレベルの話.まあ,そういうのは参考程度に聞き流して,今後30年揺らがない自分の方法論が確立できればと思う.
まずは米Yahooからインデックスの過去データを取り出して相関関係等を計算するところから始めよう.
証券口座を作って訳もわからず海外債券の投信を買い,買った瞬間に値下がりしてショックで放置したのが4年前.半年後くらいに価格が落ち着いた頃にこわいのでちょっとだけ買ったのが上のもの.
そしてその年の年末のある朝,ソフトバンク株を3000円(当時)で買おうとして朝市場を見た.するとすごい勢いで売り込まれていたので買うのをやめたのだが,後から見ると自分があきらめた5分後に急反転.その後4年間放置.放置している間に株価がぐんぐん上昇したが何の恩恵も受けず,特定口座も未使用のため廃止されて今日に至る.
なぜ株式市場が上昇を続ける中で株式には手を出さなかったかというと,2004年の2月頃に株価が下がったとき,「債券との裁定」が理由との記事を見て,資本は世界の市場を渡り歩いていると認識.たとえ日本株が上昇したとしても,それは外からの資金流入があっただけであり,それが去っていけばまた下がってしまう.そしてその流れは自分ではコントロールできない.だから株を買っても見えない流れに押し流されるだけだと考えたから.
そして,そのときは「優良株を買わないと値上がりしないから,購入対象の会社について徹底的に調べなくてはならない」と思っていた.そして出た結論が「時間がもったいない」.情報を集めるのにかかる時間は同じでも100株買う人と1万株買う人では100倍の差がある.つまり投入時間あたりの期待リターンが少ないなら薄いと判断した.
3つめの理由が,株式が本質的に投機ではなくて「投資」である理由が理解できなかったからだ.債券はお金を貸せば利子を付けて返してもらうという話なのでわかりやすい.しかし株は上場したら配当は出る物の上下動が会社自体と何の関係があるのかわからなかったからである.
さらにNHKか何かで見たLong Term Capitalの破産と現代の金融の特集において,投資顧問会社でコンピュータが常時価格を監視して,独自のアルゴリズムで自動的にSELL/BUYの注文を出しているのを見たら,とうてい手作業でかなう相手ではないと思ってしまった.
その後ライブドアの急落とか今年のサブプライムとかいろいろあっても無関係だったが,ごく最近「アセットアロケーション」の話を知って「これだ!」と思った.簡単に言えば資産クラスの構成比率だけでリターンの8割は決まってしまうと言うもの.(これは年金基金の運用で取られている手法)
商品価格の高騰やドル安ユーロ高,信用の拡大と収縮など最近の事例を見ると,お金の真の価値は常に揺れ動いている物だと再認識.それならば世界中に分散投資した方がリスクが少ないと考えた.
図書館で借りた「内藤忍の資産設計塾 実践編」や各種ホームページを参考に理解したのは以下の点.
1. 長期的に見れば市場の揺らぎは吸収されるので,コストの高いアクティブファンドは避けて,できるだけコストの安いインデックス追従型商品を選ぶ.
2. 最初は投信で,単位がたまったらETF等に切り替えて運用するのがよい.
3. 人によってとれるリスクが異なるので分散比率は異なるはず.だから全部入り分散投資ファンドではなく,個別のファンドで各自の配分比率を求めるべき.
4. 資産クラス間の相関(共分散)とボラティリティ(分散)を計算することで変動幅と期待リターンをコントロールできる
5. 資産比率を管理し,定期的にリバランスすることでより高いリターンが期待できる
と,そんなことを考えていたらイートレードで来年から「住信-SBI資産設計オープン」が設定されるとのバナーが目に入った.見てみると6種類のインデックスを低コストで運用.さらに,全部入りファンドの他に6種を別々に分離したファンドを使って好きな資産構成を構築できる.まさに王道.
世界的に見るとアメリカで各種インデックスのETFが上場されてなんかETFブームみたい.コンピュータの性能向上により,インデックスをリアルタイムで計算して売買注文を自動で出すことで指数ETFの上場が可能になったらしい.
ちなみに,株に手を出さなかった理由のいくつかはこの方法では解決されている(と理解している).
1. 資金がが世界中を駆けめぐる点
ファンドはその性質上,リターンを見込めない状態で資金放置ができない.そのため,何かを売ったら代わりに別の物を買う必要がある.部分的に見れば市場から退場したように見えても,世界的に見れば動いていない(相殺される).同様にインデックス買いならば,市場内部の資金流動は相殺されるから気にしなくてよい.
2. 株が本質的に投資である点
限られた資産を奪い合う土地や金とは異なり,株式は人への投資.これまで各種の生産性向上や新たな知識によるサービスレベルの向上が行われてきている.また,会社そのものの仕組みや経済の構造から株は本質的に意味のあるものと認識されている.
3. 少額投資が時間の無駄という点
過去のデータと目標点を決めたら,あとは機械的に積み立てるだけなので調査コストが非常に少ない.そのため少額から始めても理にかなっている.
リスク・リターンのバランスや毎回の投入金額はプログラムを作ればコンピュータに計算させられるので,さらに時間の短縮が図れる.それに何をどう計算するかが明確なので個別銘柄選択とは異なり「迷い」が無い.
ただ,信用創造・信用収縮による実質的価値の変動を回避する方法についてはよくわかっていない.ただ,その点は長期的積み立てではリスクが分散されると考えてよいかもしれない.
ちなみに,会社で話題に上ると書いたのはどこどこの業界が今後良さそうとかどの株がよいとか,要するに自分が最初に書いた「時間がもったいない」というレベルの話.まあ,そういうのは参考程度に聞き流して,今後30年揺らがない自分の方法論が確立できればと思う.
まずは米Yahooからインデックスの過去データを取り出して相関関係等を計算するところから始めよう.
Comments