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エルサレム&ベツレヘム

イスラエル入りして早々に地元のシェルートを乗り継いでエルサレムへ行ってきたT君が「ベツレヘムへ行こう」というので,一緒に行ってきた.

地元の交通機関はツアーに比べれば確かに安い.しかし,ベツレヘムへ行くときは運悪くチェックポイント前で降りるバスに乗ってしまったため,ゲートの向こうでぼったくりタクシープールに突入.同行者が粘り強く交渉するも,教会の裏の土産物店へ連れて行かれた.「West Bank 怖~」だったが,正しいバスを選べば問題ないこともわかった.でも,再度行こうとは思わない.

エルサレムまで


今日は前回のようにツアーではない.金曜の日没から土曜の日没まではシャバトのため公共のバスは運休だが「シェルート」という乗り合いタクシーは動いているとのことで,前回一人でエルサレムまで行って来たT君と一緒にシェルートの通る道に向かったら,目の前で1台行ってしまった.仕方がないのでバス停で待つと5分ほどで次のがやってきた.

エルサレム行きシェルートシェルートの料金は均一で,6.5NIS (シャバト割増運賃/普通は5.5NISのようだ)
10分ほどでセントラルバスステーションの前に着く.(シェルートはバスではないのでターミナルの中には入れない) よく見るとヘブライ語ながらシェルート乗り場の看板もある.
次にそこでエルサレム行きのシェルートを探す.運転台の前にテルアビブ・エルサレムなどと掲示してあるシェルートで運転手に「エルサレム?」と適当に聞けばどっちに行けばよいか教えてくれる.運転台に行き先が書かれているのでそれを見ればわかると言いたいところであるが,複数台ある場合に最初に発車するシェルートに乗る必要がある(満席にならないと発車しないルールのため)のと,行き先を正しく掲示していない場合があるので確認が必要である.実際,自分たちが乗ったシェルートは「テルアビブ」の表示のままエルサレムへ向かっていた.

片道30NISを支払って待つこと10分ほどで満席となり無事発車.高速を走ってエルサレムに入り,最終的には旧市街のダマスカス門付近でおろされた.

エルサレムで


DSCF3636旧市街はごちゃごちゃしているが,同行者が持っているLonely Planetに旧市街の地図が載っているのを見ながらであればそのうち方向感覚がつかめるようになる.今回は嘆きの壁でトイレに行き,そこからZION GATEを抜けて聖母マリアの墓,最後の晩餐の部屋(ここは前回行った)等を回る.天候は曇りで,炎天下よりはずっと行動しやすい.


門の外に出るとタクシーの運ちゃんが「どこに行きたいんだ」「ベツレヘムに行く気はないか.300NISで行って案内して帰ってきてあげる」などと話しかけてくるがすべてRejectしつつ進んだ.

その後アルメニア人街にある料理店で食事.アルメニアンケバブ(50NIS)を食べる.Lonely Planetに掲載されている店で内装がきれいなので是非行きたいとのことだった.
アルメニアンケバブ

ベツレヘム


ダマスカス門を出て右に少し行ったところにアラブバスステーションがある.ここからはヨルダン川西岸地区行きのバスが出ている(らしい).ステーションに歩いていくと何となく手の甲に冷たい感触が.雨だ.イスラエルに来て以来傘を差したことがなかったのだが雨季にさしかかっている最近では天気予報の確認が必要なことを忘れていたことを後悔しつつもステーションへ向かった.

ステーションに入ってすぐの場所で「ベツレヘム~」と叫んでいる兄ちゃんがいたのでそのバス(line 124)に乗ったのだが,これが間違いの元.4NISを払って乗車し,しばらくすると出発.バスのサイズは小柄であるが乗り合いタクシーではなく正規のバス.運賃を支払うとチケットをくれる.出発時は立っている客がいるほどの車内も,しばらく走ったバス停で大半が下車.終点はベツレヘムへ入るチェックポイントの前.地面は濡れていたが雨はほとんど降っていない.

何故かアルファベットの落書きがバスを降りてチェックポイントへ.中は閑散としている物の物々しい感じである.ゲートでガラス越しにパスポートを見せたらOK.前へ進めと言われてゲートを越える.
小屋を出て分離壁を越えると壁に沿って細い道が造られており,壁には一面に落書きがされていた.何故かその落書きはアルファベットがほとんどで,どう見てもアラブやイスラエルの現地人が行ったものとは思えない.


その終点には「ぼったくりタクシープール」が待ちかまえていた.No thank youして歩き出そうとするものの運ちゃんが車に乗って追いかけてきた.地図を見せながらとても歩ける距離じゃないから俺に任せろと言ってくる.確かに壁の向こう側は閑散としていて店も開いておらず人も歩いていない.侃々諤々の交渉の結果,15NISで行ってくれるが土産物店に寄ることが条件となった.

タクシーは教会の裏に止まり,近くにある土産物店に案内された.オリーブの木を削って作られた手作りの工芸品が並んでいたが,小さい物でも金額が$90位となっており気軽に買える代物ではない.店内で「何か飲むか?」と言われたがNo Thank you.さらに運ちゃんがdiscountしてくれるよとささやいてきたが,残念ながら気に入った物はなかったので退散して教会に向かうことに.

生誕教会


観光客だらけ教会の入り口付近へ行くと観光客の集団がうようよしていた.腰をかがめてはいる狭い入り口から中にはいると中は広く,大勢のツアー客が至る所で群れをなしていた.正面はキリストが磔になった場所と同じような装飾が施されている.


地下にキリストが生まれた場所があるとのことで右側の入り口は長蛇の列.帰りが遅くなるとイスラエルに戻るゲートが閉まってしまうのではないかと怯えながらツアー客の隙間に混ざって待つこと20分.なんとかその場所にたどり着くことができた.狭いところで仕切っているツアーガイドがいるのを見て「おまえのせいで列が進まないのか~」などと心の中で突っ込んでみる.キリストが生まれたというその場所は床にマークされており,みんなしゃがんでその場所に手をついて祈ったりしていた.

結婚式だった!地下から元の場所に戻ると祭壇前の席が人で埋まってライトが点灯されていた.そのときはなんだかよくわからなかったが外に出るとナンバープレートに「Just Married!」と書かれた黒塗りの車が置いてあり,そのセレモニーが結婚式だと知った.


旧市街


DSCF3796教会と道を隔ててベツレヘムピースセンターがあり,その前は広場になっている.歩いていくと左手にマーケットが見えたので少し立ち寄った.その後アラビア語版コーラの缶が欲しいと言われていたことを思い出し,飲み物を売っている店でコーラの値段を聞くと 2NIS とエルサレムのよりずっと安い.ということよりも,NISが普通に通用することに安心した.特に教会では「ダラー」「ユーロで払えない?」などという言葉が飛び交っていて全然参考にならないし,土産物屋はドル表示.なのでイスラエルの通貨がWEST BANKでも通用するか不安だったのだ.

コーラを買った店でバスやタクシーの相場とバス乗り場の方角を聞き,いよいよ帰路につく.

帰路


旧市街は基本的にはエルサレムの旧市街と同じような作りである.パレスチナの街の景色も東エルサレムと大きくは変わらない.

エルサレム行きアラブバス line 21教会から旧市街を抜けて歩いてゆくと乗り合いタクシーがたくさん止まっている場所に出た.そこで「エルサレム?」と聞いていくともっと向こうだと言われてどんどん先へ進むことに.タクシーの多いところを越えて坂を下りて行き,広い道へ出る信号の少し手前にアラブバスが止まっていた.こちらは来るときとは異なってミニバスではなく大型のバスである.エルサレム行きだというので運賃の6NISを支払って乗り込む物のなかなか発車しない.日没になるとゲートが閉じて帰れなくなるのではないかとドキドキしながら待っていると.20分ほどしてようやく発車した.

DSCF3829バスは住宅地を抜けて坂を上ってゆく.最初は来た道に並行するところを走っているようであったが右前方に分離壁が見えたところで左に向きを変えて進み,右手には雄大な大地が見えてきた.どうも最初のチェックポイントと違うところに向かっているなと思っていると眼下に高速道路と自動車用チェックポイントが現れた.バスはそこで高速道路に合流してチェックポイントに入る.チェックポイントでは乗客は一旦バスの外に降りて一人一人身分証のチェックを受ける.またバスの下にある荷物もチェックされる.自分がパスポートを見せたら「Where are you from?」とだけ聞かれてバスに乗れと言われたのだが,全員分のチェックが終わるのに20分以上を要した.野菜の束を持った行商と思われる女性が通行を許可されなかったと見えて,一人少ない状態で発車.途中いくつかの停留所に止まりながら20分ほどでダマスカス門に到着した.

バスに乗っていたイスラエル人らしき女性によればヤッファ通りへ行かないとセントラルバスステーション行きのバスが無いとのこと.ダマスカス門から一旦入って分岐点の角にある店で同行者がファラフェルピタ(7NIS)を買い,ヤッファ門から外に出た.そこから階段を下りて右手にバス停がある.別の人にも行き方を尋ねたら親切にも20番のバスに乗れと教えてくれた.またシャバト明けのバスは夕方6時からとのこと.

バス停でしばらく待つと20番のEgged バスがやってきた.というか番号表示していなかったのが直前で20番に変わり,発車までしばらく待たされたのを見ると,20番はここが始発のようだ.運賃は5.7NIS.

セントラルバスステーションは終点ではないが,運転手が「セントラルバスステーション」と言ってくれる.バスステーションとは言う物のバスの発着所は3階なので多くのバスが見えるわけではない.代わりにバスステーションへ入る際に厳重なチェックを行うための金属探知ゲートが並んでいるのが外からも見える.

エルサレムセントラルバスステーション荷物を脇に置いてゲートを越えると次は荷物のX線チェック.それを越えて中にはいると近代的なバスターミナルである.3Fでまずトイレに行ってからチケット売り場でチケットを購入.最初別々に買おうとしたのだが,「何人?」と聞かれたので二人と答えると2枚の方が安いと言われた.テルアビブまで31.5NIS/二人.テルアビブ行きはバスステーション行きとトレインステーション行きがあり,前者は405番,後者は480番である.自分たちが乗り場に着いたときは前のバスが出たばかりで20分待ちだったので,すこしターミナル内をうろうろした.その後7分前に戻ったら既にバスが着いており,最後列を除いて人が座っている.その最後列はエンジンの真上なのかアイドリング時にシートがぶるぶるふるえてマッサージチェアー状態である.その後もさらに人が乗ってきて,発車時にはほぼ満席.

バスが発車すると早速消灯.途中点灯したかと思うと途中のバス停から人が乗ってきた.既に満席なので後から乗った人はテルアビブまで立つことになる.それにもかかわらず容赦なく電気が消される.真っ暗では座っている人はよいが立っている人はかわいそうだ.

途中テルアビブに近い高速道路で激しい雨に遭う.路面を見ると水がはねている様子が見えた.

DSCF94791時間ほどでテルアビブのセントラルバスステーションに到着.バスを降りてターミナルに入る際に再度金属チェックを受ける.ターミナルに入ると早速「"DAN" BUS TERMINAL」の表示が目に入った.テルアビブ市内を走るDANバスは4階と7階の乗り場から出ており,今回乗った4番は4階の417番乗り場.7階は閑散としていたが4階はアジア系の店が開いていて,ターミナル内にもアジア系の人がたくさんいた.


DSCF3875バス乗り場で待つこと5分ほどでバスがやってきた.価格は5.3NISの均一料金.この値段はシェルートとは0.2NISしか違わない.これではシェルートに人が流れるはずである.なぜならシェルートにはバスにない「着席保証」「フリー乗降」というサービスがあるからである.着席保証があれば多少割高なのは許容する人が多いのではないだろうか.

バスに揺られること15分.ホテル近くのバス停で降車.バスにはアナウンスが全くないので車窓の景色から現在位置を把握する必要があった.降車サインは日本と同じく降車ボタンを押すのだが,他の人が押してくれたので今回は押さずに済んだ.幸い雨は降っておらず,降車したバス停もホテルの間近で大成功.

雑感等


- ベツレヘムと言っても複数の路線があるので注意.チェックポイント前で降ろされると「ぼっタクシー」とのバトルに突入する.
- ベツレヘムの旧市街ではニコニコしながら我々に向かって「Japanese!」と叫んでくる子供がいた.遠く離れた中東の地で人々が日本人を認識することに驚いた.
- どの街でもTOYOTAの車が走り,どの観光客も日本製のデジタルカメラを持っている.今回にかかわらず,日本人が思っている以上に世界は日本を知っていると感じた.
- 今日乗ったすべてのバスで乗車時に支払う均一料金制だった.これは安心して乗れる.
- 雨季に注意.また,思ったより気温が低くワイシャツを着ていても肌寒かった.

追記:
ベツレヘム行きのバスについては Wikitrave:Bethlehem に書いてあった.
エルサレム旧市街のヤッファ門からセントラルバスステーションまではYafo street一本道で1.3kmなので,バスに乗らずとも徒歩で到達可能.

本日の行動記録


9:19 路上でシェルートをタッチの差で見送る
9:26 次のシェルート(Line 4)に乗る.(6.5NIS)
9:34 Central Bus Stationに到着.ここでエルサレム行きを探して乗り換え.(30NIS)
9:45 満席になったので出発
10:29 エルサレム(旧市街,ダマスカス門付近)到着
ダマスカス門より旧市街観光
11:00頃 嘆きの壁
11:33 聖母マリアの墓
11:57 最後の晩餐の部屋
12:53-1:47 アルメニア料理店で昼食 (50NIS)
ベツレヘム
14:10頃 ベツレヘムチェックポイント行きアラブバス(line 124)乗車 (4NIS)
14:34 チェックポイント.パスポートを見せて通過.
14:37 Check point通過.West Bankへ
14:56 生誕教会到着 (タクシー20NIS / 本来の相場は10-15)
15:09 生誕教会の中へ
15:25頃~ ツアー客でごった返す行列に並ぶ
15:57 キリスト生誕の場所
16:00 生誕教会から出る
ベツレヘム旧市街散策
16:25頃 バスターミナルっぽい場所
16:27 エルサレム行きアラブバス(line 21)乗車(6NIS)
16:45 エルサレム行きバス発車
16:57-17:15頃 チェックポイント(Route 60) 降りて全員パスポートチェック
17:33頃 ダマスカス門でバスを下車
旧市街を通りJaffa門へ
18:11 バス停着
18:17 バス乗車 (Egged line 20)
18:31 エルサレムセントラルバスステーション
19:00 テルアビブセントラルバスステーション行き(Egged line 405) 発車 (31.5NIS/二人)
19:55 テルアビブセントラルバスステーション着
20:06 DANバス乗り場 (4F 417着)
20:15 テルアビブセントラルバスステーション発 (DAN line 4) (5.3NIS)
20:35 ホテル着
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