顧客が本当に必要だったもの
2009.07.04 Saturday 13:46
職場でコーヒーを淹れる容器としてガラス製の丸いティーポットを使っている.購入するとき,どうせ買うなら網が付いていた方がお茶と兼用できるというのと,パッケージにあった「ジャンピング」の言葉に惹かれて買ったものである.
しかし,コーヒー用としてはやや不便に感じていた.
[課題]
- 目盛りがないので,量がよくわからず,結果として濃度が安定しない.
- 取っ手がガラス製で丸くなっているため,手全体で握らないと水平に持てない.
しかし,コーヒー用としてはやや不便に感じていた.
[課題]
- 目盛りがないので,量がよくわからず,結果として濃度が安定しない.
- 取っ手がガラス製で丸くなっているため,手全体で握らないと水平に持てない.
ちょうどコーヒーフィルタが底をついていたので今日買い物に行ったときにコーヒーコーナーに立ち寄った.ついでにコーヒーサーバーを見てみるとHARIOの商品が並んでいた.
HARIO レンジサーバー 360 / 580円
HARIO レンジサーバー 600 / 680円
容積が倍近いのに価格は100円しか違わない.(取っ手やふたは共通なので当たり前なのだが) だから最初は大きい方を買おうかと思った.
しかし両者を比較しているとあることに気がついた.600の方は3杯目以上しか目盛りがないのに対して360の方は2杯目から目盛りがある.2杯分淹れることが多い自分にはこの差は大きく感じられた.
コーヒーを4杯分以上一度に淹れることはほとんどない.しかし,大は小を兼ねると言うし...としばらく迷っていたのだが,ふと最初に書いた課題を中心に考えてみようと思った.
まず,目盛りがないのが最大の問題なのだから,目盛りが細かければ細かいほど自分の目的に合致した商品であると考えられる.そして,両者を迷っている理由の1つとして3杯分では今後不足する可能性についての不安がある.(買った直後に状況が変わるのはよくあることだ.)
翻ってコーヒーサーバーを見てみる.コーヒーサーバーはガラス容器・取っ手,ふたから構成されているが,自分の場合コーヒーを淹れるときにふたを使うことは滅多にない.故にふたは必須条件ではないと考えた.
目盛りが付いていて300mlよりは多く入る容器は何かと考えた末に向かったのはとなりの調理器具コーナー.
これだ!
念のため,普段使っているのと同じメリタのアロマフィルターを上にのせてみると,100%ぱちっとははまらないが,径は不足しておらず方向をあわせれば十分に乗せられる.
ということで,計量カップを買って帰ってきた.
本日の抽出量は209ml.
先日秤を買ってから思ったが,やはり計量は重要だ.目分量だと前回と同じことの繰り返しを不正確に行うことしかできないが,細かい目盛りを使ってデータを取ることで新たな展望が開けると感じた.
先日読んだ,宮本常一著「忘れられた日本人」の章の1つである『文字を持つ伝承者』(P.260)の中に書かれていた以下の部分が思い出される.
冷静に書き写してみると全く関係ない気がしないでもないが,目分量ではそのばらつきの大きさ故に結果を正しく評価することができず,あるいは普段と異なることがあってもばらつきのせいにしてすませてしまい,そこから新たな展望が出てこないという点では,文字を持たない者と似たところがあると言えないだろうか.
さらに話は戻って脱線するが,HARIOのサイトで見かけたセラミックのコーヒーミル(HARIO セラミックスリム)が結構よさそう.類似の商品は京セラなどから出ているのだが,概して価格が高い.その中で希望小売価格が2500円(税別)というのは安い.ポーレックスのものもKALDI以外ではそんなに安く売られていないので,コーヒー用セラミックミルとしては最安に近いかも.挽いている途中で中が見えるのがうらやましい.
一度に挽ける量が少ないが,3杯以上淹れるときは2回に分ければすむ話.
珈琲問屋 ハリオ コーヒーミル・セラミックスリム MSS-1B
ただし,残念ながらただいま欠品中のようだ.
3000円超と2000円ちょっとでは「試しに買ってみよう」感が違うよね.
HARIO レンジサーバー 360 / 580円
HARIO レンジサーバー 600 / 680円
容積が倍近いのに価格は100円しか違わない.(取っ手やふたは共通なので当たり前なのだが) だから最初は大きい方を買おうかと思った.
しかし両者を比較しているとあることに気がついた.600の方は3杯目以上しか目盛りがないのに対して360の方は2杯目から目盛りがある.2杯分淹れることが多い自分にはこの差は大きく感じられた.
コーヒーを4杯分以上一度に淹れることはほとんどない.しかし,大は小を兼ねると言うし...としばらく迷っていたのだが,ふと最初に書いた課題を中心に考えてみようと思った.
まず,目盛りがないのが最大の問題なのだから,目盛りが細かければ細かいほど自分の目的に合致した商品であると考えられる.そして,両者を迷っている理由の1つとして3杯分では今後不足する可能性についての不安がある.(買った直後に状況が変わるのはよくあることだ.)
翻ってコーヒーサーバーを見てみる.コーヒーサーバーはガラス容器・取っ手,ふたから構成されているが,自分の場合コーヒーを淹れるときにふたを使うことは滅多にない.故にふたは必須条件ではないと考えた.
目盛りが付いていて300mlよりは多く入る容器は何かと考えた末に向かったのはとなりの調理器具コーナー.
これだ!
念のため,普段使っているのと同じメリタのアロマフィルターを上にのせてみると,100%ぱちっとははまらないが,径は不足しておらず方向をあわせれば十分に乗せられる.
ということで,計量カップを買って帰ってきた.
本日の抽出量は209ml.
先日秤を買ってから思ったが,やはり計量は重要だ.目分量だと前回と同じことの繰り返しを不正確に行うことしかできないが,細かい目盛りを使ってデータを取ることで新たな展望が開けると感じた.
先日読んだ,宮本常一著「忘れられた日本人」の章の1つである『文字を持つ伝承者』(P.260)の中に書かれていた以下の部分が思い出される.
文字を知らない者と,文字を知る者との間にはあきらかに大きな差が見られた.文字を知らない人たちの伝承は多くの場合耳からきいた事をそのまま覚え,これを伝承しようとした.よほどの作為のない限り,内容を変更しようとする意志は少なく,かりにそういうもののある人は伝承者にはならなかったものである.つまり伝承者として適しなかったから,人もそれを聞いて信じまた伝えようとする意志はとぼしかった.その話している事が真実であっても古くから伝えられていることと,その人の話が大きくくいちがっているときには,村人はそれを信じようとしなかったものである.そして信じられるもののみが伝承せられていく.
冷静に書き写してみると全く関係ない気がしないでもないが,目分量ではそのばらつきの大きさ故に結果を正しく評価することができず,あるいは普段と異なることがあってもばらつきのせいにしてすませてしまい,そこから新たな展望が出てこないという点では,文字を持たない者と似たところがあると言えないだろうか.
さらに話は戻って脱線するが,HARIOのサイトで見かけたセラミックのコーヒーミル(HARIO セラミックスリム)が結構よさそう.類似の商品は京セラなどから出ているのだが,概して価格が高い.その中で希望小売価格が2500円(税別)というのは安い.ポーレックスのものもKALDI以外ではそんなに安く売られていないので,コーヒー用セラミックミルとしては最安に近いかも.挽いている途中で中が見えるのがうらやましい.
一度に挽ける量が少ないが,3杯以上淹れるときは2回に分ければすむ話.
珈琲問屋 ハリオ コーヒーミル・セラミックスリム MSS-1B
ただし,残念ながらただいま欠品中のようだ.
3000円超と2000円ちょっとでは「試しに買ってみよう」感が違うよね.
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