Windowsの終焉は来るのか?
2007.01.29 Monday 23:59
今晩のアキバではこの寒い中深夜0時のWindows Vista発売イベントで盛り上がっているだろう.さて,Windowsも3.0,3.1,95, 98, 2000, XPと(2000の前はNT3.5という議論はさておいて)新バージョンがリリースされているが,さて今後はどこまで続くのだろうか.
まあ,たいした内容じゃないけどVista記念で妄想してみよう.
まあ,たいした内容じゃないけどVista記念で妄想してみよう.
impress wbb forumのインタビュー記事で「世代とパラダイムの違い」という話が出ている.第何世代というのはメインストリームの人が今までの延長線上で考えること,そしてパラダイムはメインでないところから出てくるということで,例としてメインフレームコンピュータやISDNの話が挙げられている.
パラダイムシフトとは乱暴な言い方をすれば恐竜の時代から哺乳類の時代のような変化で,恐竜からすれば小さな生物である哺乳類が地球を支配することになるとは夢にも思わなかっただろう.
さて,Windowsの終焉というと例えばMac OSとかLinuxとかに負けるように聞こえるかもしれないが,多分それはないだろう.来るとすればOSの進化に誰も興味を向けなくなる時代だと思う.そのOSに換わる物が何なのかを今示すことは出来ないが,Googleを初めとするウェブサービスにはNextパラダイムの片鱗を感じる.
Google Mapsに代表されるAjaxという古くて新しい技術のためにここ2年ほどでWebの世界は大きく変わり,デスクトップアプリケーションとの差がどんどん縮まっている.そして,Googleは基本的に個人のデータであるメールも,ビデオも何でも無制限に預かることを始めた.そしてGMailではデータをGoogle Spreadsheetで編集して送ることが出来る.何でもブラウザ上で編集して,その結果はネットワークに保存出来れば自分のディスクもアプリケーションも不要だ.
この意見には反論もあるだろう.例えば「所詮はブラウザの中の話でデスクトップは無くならない」.しかし,JavaScriptとレイヤーを駆使すれば,ブラウザの中にデスクトップやタブ操作を再現することも理論上は可能だ.そのときは最大化して使うのだろうから基本機能がしっかりしていれば装飾や付帯機能はあまり問われない.
もし,例えばGoogleが今のMS Officeの機能を全て提供して,年賀状印刷も提供したら日本のユーザの大半はもはやWindowsは不要になるのかもしれない.IMEもAjaxで提供されるとなると日本語版である必然性すらない.
そんなとき最初に使い始めるのは個人ユーザであろう.企業ユーザはセキュリティの問題があったりしてネット上のサービスをそのまま使うわけにはいかないからだ.しかし,個人ユーザがみなG** Office(仮名)を使い始めたら「G** Office形式で送ってください」「G** で見えない形式で送らないで!」となって,Microsoftの稼ぎ頭であるMS Officeを一気に逆転するシナリオも見えてくる.ちょうどMicrosoftがWindowsの登場と同時にWordStarやLotus 1-2-3からシェアを奪ったようにだ.
ところで「Network is Computer」と言ったのはJavaを開発したSun Microsystemsである.当時はアプリケーションをOSから切り離すことでWindows-Intel環境にロックインされないようにすれば,Windows以外のプラットフォームも売れるだろう,というような読みだったような気がする.当時はNetscape Navigatorの中で動かすJavaアプレットは死ぬほど重く,とても使う気にならないと言うのが正直な感想であった.
一方守る側のMSは「JavaなんてCやVBと同じ1言語に過ぎない」と思わせる戦略をとってSunとの訴訟への道を歩むことになる.その後Javaもサーバサイドでは評価されて成長したが,デスクトップの席巻は夢物語に終わったと言って良いだろう.
さて話を戻そう.個人のデータが全てネットワーク上に(例えば上でで述べた某G社)保管されていて,様々なアプリケーションを提供してくれたとしよう.アプリケーションをオンラインで使うというパラダイムが定着してくると,当然競合他社もそのスタイルで参入することが予想される.そのときデータを実際にどこに保管しているのかが問題になる.つまりG社の領域のデータをA社のソフトで加工・編集できなけばA社のサービスは使い物にならない.また,個人領域の使用には認証が必要だが,サービス会社の数だけアカウントを管理するなんてまっぴらごめんだと思う.となると支配的な会社の認証システムを使えないとユーザには相手にしてもらえないことになる.
以上.妄想終わり.
もっとも,そのような世界ではFBIとG社が実は隣同士のビルだったり,あるいはユーザのデータを全部吹き飛ばして謝罪記者会見を行い社長が現れて,マスコミが「自己責任」などと無責任な報道をしたりする可能性を考えれば手放しで喜べる物ではない.
あと,Windowsの終焉が必ずしもMicrosoftの終焉では無いことに注意する必要がある.Netscapeの時もMSは後ろからものすごい勢いで追いかけてきて,結局は不動のトップに居座ったのだから.
パラダイムシフトとは乱暴な言い方をすれば恐竜の時代から哺乳類の時代のような変化で,恐竜からすれば小さな生物である哺乳類が地球を支配することになるとは夢にも思わなかっただろう.
さて,Windowsの終焉というと例えばMac OSとかLinuxとかに負けるように聞こえるかもしれないが,多分それはないだろう.来るとすればOSの進化に誰も興味を向けなくなる時代だと思う.そのOSに換わる物が何なのかを今示すことは出来ないが,Googleを初めとするウェブサービスにはNextパラダイムの片鱗を感じる.
Google Mapsに代表されるAjaxという古くて新しい技術のためにここ2年ほどでWebの世界は大きく変わり,デスクトップアプリケーションとの差がどんどん縮まっている.そして,Googleは基本的に個人のデータであるメールも,ビデオも何でも無制限に預かることを始めた.そしてGMailではデータをGoogle Spreadsheetで編集して送ることが出来る.何でもブラウザ上で編集して,その結果はネットワークに保存出来れば自分のディスクもアプリケーションも不要だ.
この意見には反論もあるだろう.例えば「所詮はブラウザの中の話でデスクトップは無くならない」.しかし,JavaScriptとレイヤーを駆使すれば,ブラウザの中にデスクトップやタブ操作を再現することも理論上は可能だ.そのときは最大化して使うのだろうから基本機能がしっかりしていれば装飾や付帯機能はあまり問われない.
もし,例えばGoogleが今のMS Officeの機能を全て提供して,年賀状印刷も提供したら日本のユーザの大半はもはやWindowsは不要になるのかもしれない.IMEもAjaxで提供されるとなると日本語版である必然性すらない.
そんなとき最初に使い始めるのは個人ユーザであろう.企業ユーザはセキュリティの問題があったりしてネット上のサービスをそのまま使うわけにはいかないからだ.しかし,個人ユーザがみなG** Office(仮名)を使い始めたら「G** Office形式で送ってください」「G** で見えない形式で送らないで!」となって,Microsoftの稼ぎ頭であるMS Officeを一気に逆転するシナリオも見えてくる.ちょうどMicrosoftがWindowsの登場と同時にWordStarやLotus 1-2-3からシェアを奪ったようにだ.
ところで「Network is Computer」と言ったのはJavaを開発したSun Microsystemsである.当時はアプリケーションをOSから切り離すことでWindows-Intel環境にロックインされないようにすれば,Windows以外のプラットフォームも売れるだろう,というような読みだったような気がする.当時はNetscape Navigatorの中で動かすJavaアプレットは死ぬほど重く,とても使う気にならないと言うのが正直な感想であった.
一方守る側のMSは「JavaなんてCやVBと同じ1言語に過ぎない」と思わせる戦略をとってSunとの訴訟への道を歩むことになる.その後Javaもサーバサイドでは評価されて成長したが,デスクトップの席巻は夢物語に終わったと言って良いだろう.
さて話を戻そう.個人のデータが全てネットワーク上に(例えば上でで述べた某G社)保管されていて,様々なアプリケーションを提供してくれたとしよう.アプリケーションをオンラインで使うというパラダイムが定着してくると,当然競合他社もそのスタイルで参入することが予想される.そのときデータを実際にどこに保管しているのかが問題になる.つまりG社の領域のデータをA社のソフトで加工・編集できなけばA社のサービスは使い物にならない.また,個人領域の使用には認証が必要だが,サービス会社の数だけアカウントを管理するなんてまっぴらごめんだと思う.となると支配的な会社の認証システムを使えないとユーザには相手にしてもらえないことになる.
以上.妄想終わり.
もっとも,そのような世界ではFBIとG社が実は隣同士のビルだったり,あるいはユーザのデータを全部吹き飛ばして謝罪記者会見を行い社長が現れて,マスコミが「自己責任」などと無責任な報道をしたりする可能性を考えれば手放しで喜べる物ではない.
あと,Windowsの終焉が必ずしもMicrosoftの終焉では無いことに注意する必要がある.Netscapeの時もMSは後ろからものすごい勢いで追いかけてきて,結局は不動のトップに居座ったのだから.
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